社会を支える福辰合金
銅合金やアルミニウム合金はその特徴的な強みから様々な産業分野で活用されています。ここではその一部をご紹介します。
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船舶関係
船舶の部品にはたくさんの銅合金が用いられています。これは海水に漬けても腐食(ふしょく)(さびなどの劣化)が発生しにくい特性が役立つからです。
海水に触れる船のプロペラやそれを支える軸周りや、大型コンテナ船の舵部品、船内のバルブなど様々なところで当社の製品が使用されています。 -
製鉄関連
製鉄は鉄鉱石から純度の高い鉄を取り出し、それに様々な金属を混ぜ合わせて欲しい性質の鉄を作る産業です。鉄を作るための高炉(こうろ)と呼ばれる大型の溶鉱炉(ようこうろ)は製鉄会社の心臓部であり、その内部の壁には純銅(じゅんどう)が使われています。1600度にもなる溶けた鉄が、1100度程で溶けてしまう銅で出来た道を通っていくって不思議ですよね。これには銅のもつ高い熱伝導性が役立っています。鉄が通る表側に対して裏側は水で冷却されています。熱伝導性が高いことで温度が平均化され、銅の壁が溶け落ちないようになっています。高炉以外にも多くの場所で当社製品が使用されています。
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産業用機械
幅広い産業用機械に当社製品が組み込まれています。ここでは一例を紹介します。金属の塊を思い通りの形に成形する方法として鋳造の他に鍛造(たんぞう)という方法があります。これは何千何万トンにもなる大きな力をプレス機で加えて物理的に変形させる方法です。想像するのも難しい力ですがプレス機自身にも大きな力がかかります。部品同士が強い力で直接擦れると熱が発生し、焼き付きをおこすことでくっついてとれなくなることもあります。これを防ぐのが銅合金の摺動性(しゅうどうせい)です。部品同士の間に挟まって潤滑油のような役割をすることで、部品を傷めず銅合金を交換するだけで機械が長く使えるようになります。
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発電機・重電機
銅というと皆さん初めに思い浮かべるのは10円玉や銅線ではないでしょうか?理科や工作で使うような銅線は発電所でも使用されています。
とても大きな電気を扱う発電所では多くの銅製品が必要になります。社会の電気インフラの維持には当社の製品が欠かせません。当社は通電部品から、発電所用のバルブまで幅広く貢献しています。 -
天然ガス関連
普段使うエネルギーはどこからきているのでしょうか?世界各国にある産油国では地面の下から石油を採掘しています。ときには石油と一緒にガスが出てくることがあります。この天然ガスは石油に比べて燃やしたときのCO2排出量が少なく済むことから、火力発電所をはじめとした様々なところで活用されています。天然ガスは気体のまま運ぶと体積が大きく大変なので、-163度の液体にして持ち運びされています。この液体を巨大なタンクに運んだり、取り出したりするポンプの部品に当社の製品がたくさん使われています。低温で使用するポンプには優れた精度が求められるため、日夜技術を磨いて製品の供給をしています。